GoogleTVに失望した件

GoogleTV、驚異の全貌がついに明らかに
http://blogs.itmedia.co.jp/saito/2010/10/googletv-4491.html

GoogleSonyが組んで出すというGoogleTVの話。
いろいろと期待していたのだが、正直続報が出れば出るほどガッカリしている。


Androidマーケットがあるから、発売後に進化する余地はまだあるとは思う。
が、根本的な考え方がおかしい。
眼前数十センチの位置にあるPC用モニタと同じサイズで文字を表示するあたり、一体何を考えてこんな設計にしたのか。


そしてなにより、この醜悪なリモコン。

ソニーGoogle TV 用リモコン、テレビ番組で露出
http://japanese.engadget.com/2010/10/06/google-tv/

まさか今までのテレビよりひどいリモコンを提案してくるとは夢にも思わなかった。


私が普段から、身の回りの機械類で一番醜いと思っているのが地デジテレビのリモコン。
なぜここまでボタンだらけにしなければならないのか。

数年前ならいざ知らず、今はタッチパネルのユーザーインターフェイスで十分使いやすいものができると十分証明された時代だろうに。

まあ、このGoogleTVは私の望む通りAndroid携帯でのリモコン操作も可能だそうで、これがその画面らしい。
http://www.google.com/tv/static/images/features_yourphoneremote.png


・・・どうしてそうなる。

なんでアナログリモコンの全ボタンをそのまま画面上に移植しちゃうんだよ。
必要なボタンのみを表示できるのがタッチパネルリモコンの利点でしょうが。
今日日、必要なボタンのみをフォーカスするなんて程度のことはプリンタですらやってるぞ。
http://www.epson.jp/products/colorio/printer/sp/navi/



もういまさらどうしようもない話なのだとは思うが、GoogleTVに、というか21世紀のテレビとして当たり前にやって欲しいことを書く。


まずハードウェアリモコンは捨てる。あんなものは太古の遺物だ。
そもそも大量の情報を扱うGoogleTVには赤外線による情報では足りない。
LANが繋がっていることが前提のテレビであれば、LANを介したリモコンであってもいいはずだ。

リモコン端末としては、Android携帯。もし持っていないのであれば、iPhoneに対するiPod Touch的な無線LAN端末型リモコンをつける。
GoogleTV自体がこの端末の無線LANアクセスポイントとなって作動する。


リモコンアプリの起動と同時にテレビが起動する(PSPのリモートプレイ方式)。
その後、テレビの現在の状態は逐一リモコンに伝えられ、その時に使えるボタンのみが画面に表示される。

ハードウェアキーボードなんていらない。
文字入力はこのリモコン端末からやらせれば十分。音声入力だって端末から可能のはずだ。
テレビ番組という限定された語彙からなのだから、自ずと精度も上がる。


至近距離から見ないテレビのような画面では、ユーザーの実感的な画面サイズはスマートフォン以上・ノートPC未満以下でしかない(特に20インチ台のテレビでは)。
Androidリモコン側のピンチ動作でテレビ側のwebページの拡大もできるようにするべきだ。
テレビでwebを見る場合、動画を除くすべての内容はリモコンにも表示され(VNC的に)、例えばリモコンで指ドラッグするとテレビ画面側も追従する。


チャンネル選択は、リモコンアプリの起動直後に表示された現在時刻のテレビ番組表をフリックすることにより、テレビ側のチャンネルが自動的に切り替わる。
録画・再生は、番組表を下側にフリックすると録画用インターフェースになり、上側にフリックすると録画分の再生インターフェースになる(REC済の番組は色が変わる)。


リモコンとしての操作インターフェースは起動直後に表示され、最初の選択(チャンネル選択・webページの表示など)をした後はボタン化して画面端にしまわれる。
その後はリモコン画面をサブ画面として徹底的に活用する(番組情報・ニコニコ実況のような視聴者の感想表示など)。


GoogleTVで録画した内容はリモコン単体でも(無線LANが繋がっている限り)見られる。
エンコーディングすれば出先にも持ち出し可能。



これらは全部既存の技術で実装できることばかりだ。難しいことなんて何も無い。
数分もあればこの程度の提案は素人の私でも思いつくのに、天才ぞろいのはずのGoogle社員は一体何やっているのだ。